人は周囲に流される
- 横田潤一郎
- 2016年1月20日
- 読了時間: 2分
昨日に続いて、NHKの白熱教室から、意思決定について。
同じようなレストランがあっても、行列ができている方が美味しいと判断して並んでしまう。
そんな経験は誰しもが持っているのではないでしょうか。
人間は本能的に他の人は正しいはずだと思い込んでしまう。
これをソーシャルプルーフ(社会的証明)という。
講義で取り上げられていたのは、連泊時、どうすればホテルのタオルの再利用を増やせるか。
どのようなモチベーションなら人が動くのか。
実験として、先ず環境問題について訴える張り紙を行った。

「環境保護にご協力ください。
貴重な環境に対するあなたの気持ちをタオルを再利用することで示してください」
ホテルの本当の目的はコスト削減にありますが、直接的にそう書くのではなく、
環境保護に置き換えて書かれている良く目にするパターンの張り紙。
この張り紙でも75%の人がタオルを再利用してくれた。
これに対してどうすればさらに多くの再利用者を増やすことができるか。
次の張り紙ではこの75%をアピールする。
ソーシャルプルーフとして、他の人はこうしてますよと教えるとどうなるか。

「環境保護にご協力ください。
75%のお客様がタオルを再利用しています」
そして、さらに人は群れるのが好きで、
特に自分と共通点のある集団に魅力を感じる。
人は周囲に流されると言う特徴を活かすために、次はこの様な張り紙を行います。

「環境保護にご協力ください。
この部屋に泊まったお客さまのうち75%がタオルを再利用しています」
さて、これらはどの様な変化を見せたのか。

このホテルと書いた場合は20%のアップ。
この部屋と書いた場合は35%のアップ。
75%の人の行動を書くことで、社会の基準は何かを伝えて、20%のアップ。
さらに、共通点のある集団を示すことにより、さらに15%のアップが実現した。
この集団を、より「人がマネしたいと思うような集団」にする事により、さらに数字を高めることが可能になってくる。
人間の行動について分かる面白い例ですね。
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