なぜ安売りをしてはいけないのか
- 横田潤一郎
- 2016年1月23日
- 読了時間: 3分
最近、廃棄食品問題や、スキーバスの事件など、価格について考える機会が多くなってきました。
そこで、なぜ安売りしてはいけないのかを自分なりに考えて見ました。
・本来の使命を忘れる
企業の使命は安いモノを作るではなく、お客さんの役にたったり、お客さんを幸せにするコトのはず。
それがいつの間にか多少品質を落としてでも安くって意識になってしまう。
それが本来あった姿だったのかな。
・安いからが質を落とす理由になる
安いからこのぐらいで良いだろうとか、安いからこれが限界ですという言い訳になってしまう。
本来出来るであろうサービスの質を、安いから落としますというのは、本当にあるべき姿なのか疑問が残ります。
・周りを巻き込んでしまう
モノにはだいたいこのぐらいという価格感みたいなモノがあります。
その価格感を下回れば安いと感じる訳ですが、その安いを色々な会社がやり出すと、価格感が下がってくる。
するとさらに下げないと割安感がでない。
価格を下げる為には仕入れ先の価格を下げなければならなかったり、
従業員の給料を下げなければならなかったり、流通の価格を値切ったりしなければなりません。
こうなれば、色々な所で質を下げざるを得なくなります。
そうすると回り回って消費者をも巻き込んだ不幸のサイクルになってしまいます。
・努力の質が変わる
どんな会社でも努力をしているのは当たり前です。
ただ、少しでも安い価格のモノをと言う会社と、少しでもお客さんに喜んでもらいたいという会社とでは、努力の質が変わってきます。
価格を下げる為の努力っておもろないんですよね。
どうすれば魅力を伝えて対価で販売するかを考える方がワクワクします。
その積み重ねで社員の気持ちも変わってきます。
・欲しい顧客が獲得できなくなる
スーパーのお客さんで考えてみると、開店してすぐに対価で買っていってくれるお客さんと、
閉店間近の半額シールを目当てに来てくれるお客さん。
本当に欲しいお客さんは最初に付けた対価の値段で買ってくれるお客さんですよね。
安売りをウリにしたり、SNSでそればかり言っているとそういうお客さんばかりになってしまいます。
・嘘をついてしまう
無理な値下げをすると必ずどこかにしわ寄せがきます。
最近目にする事件もこれらの末路かなと感じてしまいます。

ざっとあげただけでもこれだけの理由が見つかりました。
価格を下げるってお客さんへの誠意のように捉えられていた時代が長かったですが、
その歪みがどんどん表面化してきている気がする。
これを自分自身のビジネスにも言い聞かせながら、日々お仕事していきたいと思います。
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