瀬戸内国際芸術祭 直島~家プロジェクト 前編~
- 横田潤一郎
- 2016年1月12日
- 読了時間: 3分
瀬戸内国際芸術祭、3月20日の春会期を控えた直島に行って来ました。
現代アートの聖地として知られている直島。
芸術祭では3つのエリアで、展示が開催されておりました。
ベネッセハウスミュージアムや地下美術館で有名な、美術館エリア
徳島港・宇野港を繋ぐ宮浦港が有り、直島銭湯「I❤湯」で有名な、宮ノ浦エリア
本村港があり、家プロジェクトが開催されている、本村エリア
この中で、本日は本村エリアの「家プロジェクト」をご紹介致します。
「家プロジェクト」は、本村地区に点在していた空き家を改修しアーティストが空間そのものを作品かしています。

現在行われているイベントは6箇所
今回は前半3箇所をご紹介させていただきます。
角屋/宮島達男
「角屋」は、築約200年の家屋を改修して作られました。
島の方々の手で決められたスピードで動く125のデジタルカウンターを配置した《See of Time '98》等の作品から、歴史や個人の中に流れる時間を感じることのできる場所となっています。
(共通チケットより抜粋)

立派な家屋の中は薄暗くなっており、水の張られた空間の中に数字が浮かび上がっています。
に腰掛けてみていると、それぞれ歩みの違う数字の動きが、まるで個性豊かな人間の営みのように見えてきます。
手前の倉の中には、数字が書かれた掛け軸がありました。
倉の雰囲気と相まって、不思議な空間が広がっておりました。
南寺/ジェームズ・タレル
「南寺」は、かつてこの場所にあったお寺の通称から名づけられました。
安藤忠雄設計の木造建築内にあるジェームズ・タレルの作品は、暗闇の中で間隔が研ぎ澄まされ、
次第に光が見えてくる体験そのものを作品化しています。
(共通チケットより抜粋)

スマホなどの光を発する可能性のある機器の電源を全て切って、中に入って行きます。
移動も手を前に出しながら、真っ暗な中を進みベンチに座ります。
自分の手も見ることができない程の暗闇の中で過ごす時間は、何とも不思議な感覚。
体験そのものが作品になると言うだけあり、ここでしか味わえない、本当に不思議な体験をする事ができます。
護王神社/杉本博司
「護王神社」は、江戸時代から続く神社を杉本博司の設計により再建したものです。
古い建築様式に基づく社殿と古墳を思わせる地下の石室が、ガラスの階段で結ばれています。
古代より続く日本人の心性が、杉本独自の解釈も交え表現されています。
(共通チケットより抜粋)

ガラスの階段が地上から地下に繋がっています。
地上から階段を見た後は、1組ずつ懐中電灯を手に地下の入り口へ進んでいきます。
人が一人ようやく通れる薄暗い通路を通った先に、階段の続きがあります。
聖域の地下に繋がる階段は、神秘的な雰囲気に満ちておりました。
帰りに細い通路を通る時に見える水平線も、このアートの一部かと思わされる、
素晴らしい景観でした。
前半3点をご紹介致しましたが、如何でしたでしょうか。
次回は後半3点について書いていきます。
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